シート防水とは費用対効果が高い工事

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屋根や屋上などの防水工事を検討する際、シート防水という言葉を耳にしたことはありませんか。シートを使用して雨水などの侵入を防ぐ手法ですが、実際にどのように工事をするのかご存知でしょうか。また、他の防水工事と比較して、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

 

実は、シート防水は耐用年数と工事にかかるコストとのバランスが良いため、費用対効果が高い工事と言えるのです。

 

今回は、シート防水に関するメリット・デメリットのほか、シート防水におすすめの屋上などについて、しっかりと解説していきます。

シート防水とは？

一般的に、シート防水とは、塩化ビニールやゴムで作られた防水性のあるシートを使用し、専用の接着剤や機械によって施工箇所に固定させることで、雨水の侵入を防ぐ工事のことを言います。

 

シート防水には、「接着工法（密着工法）」と「機械固定工法」の2つの工法があります。

 

「接着工法（密着工法）」では、専用の接着剤を使用して、施工箇所とシートを貼り付けます。特別な工具が不要であり、比較的短い工期で施工可能です。通気性がないことから、一度も雨漏りが発生していない箇所への施工に向いています。接着剤を使用して密着させるため、しっかりと施工箇所を乾燥させなければなりません。

 

「機械固定工法」では、専用の機械を使用して、施工箇所とシートを接着させます。既存の防水材を撤去しなくても施工可能なため、工期の短縮やコストを抑えることができます。シートの一部を施工箇所から浮かせた状態で固定するため、通気性を確保することが可能です。こちらの工法は、雨漏りした箇所にも施工することができます。

シート防水工事のメリット・デメリット

シート防水には、他の手法と比較して、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。ここで詳しく見ていきましょう。

メリット1：高い耐久性

シート防水のメリットの一つに、高い耐久性が挙げられます。熱や紫外線にも強い防水性シートを使用して施工するため、15年程度まで長持ちさせることが可能です。

メリット2：下地を選ばない

シート防水は、下地を選ばずに施工することができます。密着工法の場合、施工箇所の上からシートを被せるため、先にシート防水以外の工事をした箇所でも施工可能です。機械固定工法では、施工箇所とシートを直接接着しないことから、どのような下地にも施工できます。

 

初めて防水工事をする場合はもちろんのこと、先に施工した防水工事がシート防水以外の手法だった場合でも、シート防水での施工が可能です。

メリット3：広い範囲の施工が可能

シート防水に使用するシートは、厚さが一定なことにより、一度に広範囲でムラなく施工することができます。ビルやアパートでの防水工事でも、シート防水にすれば短期間に効率良く施工することが可能となります。

デメリット1：複雑な形状には不向き

シート防水は、凹凸の多い箇所や固定された物が多いところには向いていません。その理由は、工事にはシート状のものを使用するため、複雑な形状のところをきれいに覆うことが難しいからなのです。

 

しっかりと覆うことができなければ、シートの隙間から水分が入ってしまい、施工した後で水漏れする可能性が高くなります。

デメリット2：工事中の騒音

機械固定工法によりシート防水を行う場合、機械を使用するため振動音が発生します。金具を固定させてシートを接着する際、ドリルを使う必要があることから、その稼働音が騒音となるのです。そのため、事前に近所の方へのあいさつや、作業時間帯に関する案内をしなければなりません。

 

トラブルなく工事を進めるためには、近所への説明を丁寧に行ってくれる業者を選ぶとよいでしょう。

シート防水におすすめの屋上とは？

シート防水は、建物の屋上などでよく利用されます。特にどのような屋上での施工がおすすめなのか、こちらで詳しく紹介していきます。

障害物の少ない平坦な屋上

一つ目は、貯水槽や天窓などといった障害物が少ない、平坦な形状の屋上です。継ぎ目を少なくして施工できることから、水が浸入する心配がなくなります。

既に防水工事をしている屋上

二つ目は、過去に防水工事がなされた屋上です。2回目以降の防水工事であれば、下地を選ばず施工できるシート防水をおすすめします。

 

元々と異なる工法で施工する場合、組み合わせによっては不具合が生じる可能性があります。しかし、シート防水では、既存の防水工事の箇所に上からシートを被せてしまうため、下地の状態が原因となる不具合の心配がないのです。

シート防水によって雨水から建物を守ろう

シート防水で効率良く施工すれば、短い工期で費用も抑えることができます。耐久性も優れているため、コストパフォーマンスも高くなります。

 

今回の記事を参考にして、シート防水に適した箇所での施工を行い、大切な建物を雨水から守りましょう。