塗装工事で気をつけたい養生シートの使い方。ワンランク上の工事のために。

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塗料工事の際に行われる養生作業。一見、簡単そうな作業ですが、養生は塗装工事においてもっとも重要なプロセスであり、塗装工事の仕上がりは養生次第といっても言い過ぎではありません。今回は塗装工事に必要不可欠な養生シートの使い方について解説します。

養生をする目的

外壁・屋根工事における養生の目的は大きく分けて2つあります。

塗料・汚水の飛散を防ぐ

まず第一は塗料・汚水の飛散防止です。塗装前の高圧洗浄作業で生じる汚水や、施工中に塗料が飛散すると、建物や周囲を汚してしまい、仕上がりへの影響や、近隣住民とのトラブルに発展してしまう場合があります。

塗装しない部分を保護する

2つ目は窓枠など、塗料が付着すると困る部分の保護です。専用テープを使って養生することで、塗装部分の境界線をきれいに仕上げることができます。

養生資材の種類

続いて、どのような道具を使って養生をするのか見ていきましょう。

養生用ポリシート

ポリエチレンで作られた透明なシートで、塗装時はもちろん、ビルなどのメンテナンス、土間コンクリートの防湿・防水など幅広く使用されています。塗料が乾いたときも落ちにくく、周囲が汚れることを防ぐことができます。

マスキングテープ　

ポリシートを貼るために使用するテープで、粘着力が弱く、剥がしやすいため、撤去の際にテープの跡が残りません。塗装以外にもシーリングの打ち替えなどでも使用します。

マスカー

養生用ポリシートとマスキングテープが一体化したもので、シートを抑えながらテープで止めるという作業が不要になるため、作業効率が格段にアップします。また、手でカットしてもほぼ垂直に切ることができるので、誰にでも扱いやすいという特徴があります。

室外機専用シート

エアコンの室外機は、通常の養生シートを使用すると排気が止まってしまい一酸化中毒になる恐れがありますので、排気口部分がメッシュ素材になっている専用カバーを利用します。また専用カバーを利用することで、施工時間の短縮にもなります。

自動車カバー

自動車やバイクにも養生が必要ですが、長時間シートを被せていると車体が変色してしまう可能性がありますので、専用のカバーがおすすめです。素材にはビニール製や不織布製などがあるほか、生地の厚さやサイズなど、いろいろな種類ありますので、環境や車種に合わせて選ぶようにしましょう。なお、ビニール製は塗料が付着する可能性がほぼ0ですが、万が一砂利などがカバーの中に入ってしまった場合に車体に傷をつける可能性があるので注意が必要です。

飛散防止ネット

飛散防止ネットは、外壁塗装の際に建物全体に設置された足場を覆うメッシュシートです。塗装前の高圧洗浄作業で生じる汚水や、塗装中の塗料の飛散などを防ぐために設置します。通気性があり、風などによる足場の倒壊も考慮されています。

養生に関する注意点

養生をしている時は、どんなことに注意が必要なのでしょうか。

窓の開閉ができない

施行中は窓枠やサッシなどにも養生をするため、窓の開閉ができなくなる場合があります。そのため、洗濯物を外に干すこともできません。また、夏場は息苦しさを感じることもあります。

エアコンが使えない

室外機も養生を行うため、施工が不適切な場合、排気が妨げられエアコンの故障や一酸化炭素中毒に繋がる可能性があります。エアコンの使用については、業者によって対応が異なるので、事前に確認をしておきましょう。

植物が枯れてしまう

建物全体を養生した場合や、移動が困難な植物に直接養生した場合などは、日当たりが悪くなってしまいますので、工事が長期間に及ぶ場合は度は枯れてしまうことがあります。

まとめ

外壁や屋根の塗装工事に不可欠な養生には、飛散防止と仕上がりを良くするという二つの目的があります。簡単そうに見える作業ですが、しっかりと養生を行うことで仕上がりや耐久性が変わってきますので、大切な住まいをいつまでもきれいでいい状態に保つため、信頼できる業者に頼みましょう。