押さえておきたい防水工事の基礎知識!工法や工事の種類まで徹底解説
防水工事に必要な基礎知識について
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屋根やベランダなどは雨水や紫外線などの影響を受けやすいため、きちんと防水工事をしておく必要があります。正しく防水工事をしなかったりメンテナンスを怠ったりすると、雨漏りの原因となります。そのまま放置してしまえば、建物自体にまで被害が及んでしまいます。
特に傾斜のない屋根などでは、漏水から建物を守るために、雨水を防ぐための防水層を作って対処しなければなりません。防水工事は、建物の特性や施工箇所に見合った工法で行う必要があるのです。今回は、防水工事のために必要な基礎知識について、詳しく解説していきます。
目次
防水工事が必要となる箇所とは?
自宅建物を雨水から守るためには、どの箇所に防水工事を行う必要があるのでしょうか。防水工事が必要となる箇所ごとに、詳しく見ていきましょう。
屋根・屋上
自宅建物の最上部にある屋根や屋上は、一番雨水や紫外線の影響を受けることから、劣化が進む可能性が高くなります。屋上や陸屋根のような平らな場所では、雨水が溜まりやすく建物の外へ排水しにくくなるため、耐久性と防水性の高い工法でしっかりと防水対策をしなければなりません。
バルコニー
バルコニーは、室内空間の延長のように使用可能なスペースで、建物の外壁から突出する屋外の床のことを言います。屋上のように平らな床であるため、しっかりと防水工事を行い、雨水をうまく排水させる必要があります。
ベランダ
ベランダも、建物の外側に設置されているため、雨水の影響を受ける箇所の一つです。部屋から外に出られるようにするため、部屋に接した縁のように外壁から張り出して設置させます。
ベランダの床と自宅建物と接する箇所の防水工事をしっかりと行うことが大切です。
開放廊下
マンションやアパートなどに設置されている、外の影響を受ける供用の廊下のことを開放廊下と呼びます。床面が平らになっているため、雨水が溜まりやすくなることから、防水工事が必要となります。うまく排水できるように、床面の多少の勾配が必要となるケースもあります。
外壁
外壁にはさまざまな素材や形態がありますが、パネル類で組み立てられた外壁の場合、ジョイント部分の雨仕舞と目地防水をしっかりとする必要があります。コンクリート外壁の場合は、全面に防水施工をしなければなりません。
このように、自宅建物の外側にある箇所については、それぞれに応じた防水工事を行う必要があります。
防水工事の施工形態
防水工事は、施工形態によって「膜を作る」「膜を張る」「膜を複合する」の3つに分類されます。
膜を作る方法
防水の施工箇所に液状の材料を塗って作られた、塗膜によって防水する工法のことです。ウレタン塗膜防水やFRP防水といった塗膜防水がこの工法に該当します。
液状の材料を塗り重ねて連続した膜にすることで、防水性を高めることができます。元々の下地の精度が品質に影響し、膜厚の管理がとても重要になります。
膜を張る方法
シートのような膜状のものを貼って防水する工法で、合成ゴム系シート防水、塩ビシート防水といったシート防水がこの工法に該当します。
下地の状況に応じて、接着工法と機械固定工法のいずれかによってシートを貼り付けます。シートで覆うため仕上がりがきれいになりますが、シート同士の継ぎ目部分や段差の処理をしっかりしないと、隙間から雨水が染み込む可能性があります。
膜を複合する方法
シートのような膜状のものを、液状のものを使用して隙間なく貼り重ねる工法のことです。アスファルト防水のような複合防水が該当します。
塗膜防水とシート防水の欠点を補い合うことでより防水性が期待できますが、施工工程が多くなる分、工期が長くなってしまいます。
防水工事の工法
防水工事の工法は、使用する素材によって分類できます。ここでは、アスファルト防水、塩ビシート防水、ウレタン塗膜防水、FRP防水の4つの工法について解説します。
アスファルト防水
アスファルト防水では、液状のアスファルトとシート状のアスファルトを何度も重ねることで、防水性の高い防水層を作ります。耐久性や水密性が高く、主にビルやマンションなどの大型施設での防水工事に利用されています。熱工法、トーチ工法、常温工法の3つに分類され、作業環境に応じて使い分けることが可能です。
塩ビシート防水
塩ビシート防水とは、塩化ビニールのシート1枚を施工箇所に貼り付けて防水層を作る工法のことです。あらかじめ着色されていることから、保護塗装が不要となり、コスト節約も可能です。接着工法と機械固定工法の2種類があり、下地の状況に応じて使い分けができます。
ウレタン塗膜防水
ウレタン塗膜防水とは、液体状になったウレタン樹脂を施工箇所に塗りつけて固まると、ゴム状の弾性がある防水膜となります。液体によって複雑な形状の箇所にも流れ込むため、継ぎ目なく完全な防水膜に仕上がります。
FRP防水
FPR防水とは、繊維強化プラスチックの略で、ガラス繊維などの強化材によって補強されているプラスチックのことです。強度が強く耐水性や成形性に優れた工法で、屋根材だけでなく、船舶やバスタブ、自動車などにも幅広く利用されています。
建物の特性に合わせた防水工事をしよう
防水工事には多くの施工方法があり、施工形態や材料によって、いろいろと分類されます。施工箇所や下地の状況によっても、施工可能な工法と施工が難しいものに分かれます。
それぞれの施工箇所に合った工法を選ぶためには、しっかりと基礎知識を得ておくことが大切です。今回の記事を参考にして、建物の特性に合わせた防水工事をしていきましょう。
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